パネリスト:
最上敏樹(国際基督教大教授)
大塚英志(評論家)
仙谷由人(民主党憲法調査会長)
熊岡路矢(日本国際ボランティアセンター代表)
コーディネーター:
星 浩(朝日新聞編集委員)
言論の自由を考える5・3集会、
17回目は大阪で開催
「第17回言論の自由を考える5・3集会」は5月3日、大阪市のリサイタルホールで開かれ、420人の市民や社員らが集まりました。
阪神襲撃事件で亡くなった小尻知博記者の追悼のあと、パネルディスカッションをしました。
議論は、イラクで人質になったボランティアらの「自己責任論」から、イラクへの自衛隊派遣、平和憲法に至るまで幅広く行われました。また、刀剣の愛好家グループが政府高官宅に爆発物を仕掛けるなどした「建国義勇軍事件」をめぐっても、緊迫したやりとりがありました。
◇
朝日新聞阪神支局が散弾銃を持った男に襲われたのは、17年前の憲法記念日の夜でした。
目だし帽をかぶった男は、至近距離から無言で散弾2発を発射。当時29歳だった小尻知博記者が死亡し、もう一人のベテラン記者も重傷を負いました。
「赤報隊」を名乗る犯行はその後、名古屋や静岡でも重ねられ、朝日新聞を標的とした一連の事件は昨年、犯人がみつからないまま時効を迎えました。
しかし、小尻記者のご遺族はもちろん、私たちの心にも時効はありません。言論を暴力で封じ込めようとしたのはだれなのか。動機が何であろうと、決して許すことはできません。失われた命はもう戻らないのです。
そして今、イラクでも多くのかけがえのない命が失われています。国連での論議に見切りをつけるようにイラクへの先制攻撃をしかけた米国と、それを支持した日本。戦争ほど残酷な暴力はないと思います。
イラクでは開戦から1年が過ぎても戦闘がやまず、日本は自衛隊を派遣しました。海外での交戦を禁じた平和憲法に反するとの批判の一方で、「現実に合うように憲法を変えるべきだ」との声も上がっています。私たちの前に突きつけられているのは「日本の将来」、言い換えれば「日本をどんな国にしたいのか」ということです。新聞の果たす役割も大きいと思います。専門家の方を迎え、市民のみなさんと語り合いたいと思います。