トップ新聞研究委員会5・3集会のページ2007年

第20回(2007年5月3日)
言論の自由を考える 5・3集会


 朝日新聞労働組合は5月3日、「言論の自由を考える5・3集会」を兵庫県尼崎市のアルカイックホール・オクトで開きました。20回目の節目を迎えた今年は、「『愛国』の自由を問うー阪神支局襲撃事件から20年」をメーンテーマに、改めて事件の犯人像や背景を問い直すとともに、愛国心やナショナリズムの問題について活発な議論を展開しました。4時間を超す議論にもかかわらず、客席をほぼ埋めた約700人の一般市民や社員らは終始熱心に耳を傾けていました。

 午後1時から始まった集会では、日本新聞労働組合連合の嵯峨仁朗・中央執行委員長が「いま、我々が報道の自由を言うと、特権階級の人々が既得権益を言っているような響きになっていないか。その責任はひとえに我々自身にある。我々新聞は市民の皆さんと、市民の中にあってともにずっと歩き続けることをお誓い申し上げます」とあいさつ。故小尻知博記者の父親の信克さんにテープに吹き込んでいただいたメッセージが流され、小尻記者の遺影が投影されるなか、参加者一同が黙祷しました。

 第1部では、阪神支局襲撃事件を知らない参加者のためにまず、朝日労組が2002年に制作した「5月3日を忘れない 朝日新聞襲撃事件から15年」を上映。その後、昨年に引き続いて依頼した総合司会の浦川泰幸・朝日放送アナウンサー(同労組委員長)が、小尻記者とゆかりのある3人に質問を投げかける形で進行しました。

 第2部は、朝日新聞編集委員の星浩さんをコーディネーターに、自民党衆院議員の加藤紘一さん、ニュースキャスターの筑紫哲也さん、北海道大大学院准教授の中島岳志さんの3人が、愛国心やナショナリズムについて語り合いました。
くわしくはこちら(2007年5月11日付け組合広報)

西部支部プレ5・3集会 
笑って 考えた 沖縄の基地
2007年4月28日(土) 大博多ホールで
 西部支部は4月28日、沖縄で注目が集まる演芸集団フリー・エンジョイ・カンパニー(FEC)の「お笑い米軍基地」を公演しました。一般市民を含めた231人の聴衆は舞台にわき、そして考えさせられました。「これって実は大変なこと?」
 ショートコントと喜劇の2本立て。コントは怒濤の9本連続で、もっとも客席が笑いに包まれたのが「ジャパネットおきなわ」=写真=でした。テレビショッピングで有名な某社長に似た司会者が「今日の商品はこちらー!!」と叫ぶと、スクリーンには米軍普天間飛行場が。すかさず「沖縄に75%が集中している在日米軍基地を本土のみなさまにもお分けしたいと思いまーす」。おまけの商品として「しょっちゅう墜落する米軍ヘリ」「海兵隊6千人」そして「英語も引ける電子辞書」とたたみかけて、「すべて合わせて、お値段、なんとたったの8千億えーん」。女性アシスタント役は「えーー、1兆円を切るなんてー」。そしてとどめを刺す。「送料はいっさいかかりません。国民のみなさまが税金で負担します」

 FECで脚本を担当し、出演もする小波津正光さん(32)は、「ジャパネット」のねらいをこう話しています。「基地を買うと豊かになるよ、と本土に売り込まれたら、本土の人はどう思うだろう。そのことを考えてもらうきっかけになればいい」。そしてもう一つ。「誰でもワーワー言われたら嫌になる。どうせなら楽しい方がいい。その方が伝わると思う」。だから、「基地反対」と声高には叫ばない。

 ネタの中には、人々が手をつないで米軍基地を取り囲む「人間の鎖」がなかなかつながらず、ズボンを脱いで手に持ったり、寝転がったりと悪戦苦闘するコントもありました。約半月後、嘉手納基地を包囲する7年ぶりの「人間の鎖」が実際につながりませんでした。FECが描く笑いが、冗談にとどまらない、現実の重みと苦しみがあることを改めて痛感させられました。

演芸集団フリー・エンジョイ・カンパニー(FEC)のご好意で、舞台の動画がご覧になれます!
(Windows Media Player形式)
ジャパネットおきなわ(低画質ムービー)
ジャパネットおきなわ(高画質ムービー)
人の鎖(低画質ムービー)
人の鎖(高画質ムービー)

名古屋支部プレ5・3集会 
ノンフィクションライターで拓殖大教授の野村進氏の講演会「アジアと日本の今。そして救急精神病棟」
2007年4月21日(土) 朝日新聞名古屋本社の朝日ホールで
 名古屋支部は4月21日、名古屋本社の朝日ホールで開き、ノンフィクションライターで拓殖大教授の野村進さんが「アジアと日本の今。そして救急精神病棟」と題して講演しました。
 野村さんはまず、日本の精神科医療が長期管理収容型で、脱施設化を進める先進国から立ち遅れている現状を指摘。「日本では心を病む人が増えている。一生のうちでうつ病を発病する人は100人に15人と言われている。この会場の中でもこれから発病する可能性があり、ひとごとではない」と警鐘を鳴らした上で、「精神科医療はここ10年で変わりつつある。精神科救急が広がり、早期治療早期退院の流れになっている」と位置づけました。
 アジアについては、約30年にわたって取材する中で、経済発展の陰で経済至上主義、拝金主義、精神的荒廃などの問題が起きていることを報告。「こうした状況を乗り越えるには、人間は平等で差別してはいけない、戦争はいけない、世の中にお返しをする、もったいない、分をわきまえるなど、日本が築いてきた価値観を世界に発信することが必要だ」と話しました。
 質疑応答では、「心の病について社会的な解決法はないのか」「アジアについて将来が暗い印象を受けたが、今後の展望を聞きたい」などの質問がありました。

東京支部プレ5・3集会 
元日本経済新聞記者の大塚将司氏の講演会(社内向け)
2007年4月20日(金) 朝日新聞東京本社内で